あらすじ
世間のルールを外れ、プロの窃盗犯として生きてきた真壁修一(山崎まさよし)。ただの「空き巣」とは違う。深夜に人のいる住宅に忍び込み、現金を持ち去る凄腕の「ノビ師」だ。証拠も残さず、取り調べにも決して口を割らない。高く強固な壁を思わせるそのしたたかさで、地元警察からは「ノビカベ」の異名で呼ばれていた。 ある夜、真壁は偶然侵入した寝室で、就寝中の夫に火を放とうとする妻の姿を目にする。そして彼女を止めた…
導入部の謎と展開
導入では2つの事件の謎が提示されます。
- 山崎まさよしさん演じる忍び込みを得意とする真壁修一が泥棒をした際に、なぜすぐに捕まったのか。
- 2年後、出所した真壁修一を逮捕した同級生の刑事が死体で見つかる。犯人は誰か。
ミステリーとして、この話が導入として展開していきます。しかし、この映画のポイントはこれらの謎ではありません。この事件や出来事の犯人の意外性はありますが、動機や背景などはそれほど重要ではないし、物語のメインではないように感じました。
登場人物と真壁修一の過去
それよりも気になったのは、登場人物たちの謎です。
- 回想シーンに、北村匠海が演じる同じ顔をした人物が2人登場します。
- 他の登場人物は回想シーンで別の俳優が演じているのにもかかわらず、その回想シーンに登場する人物は、現代ではなぜか歳をとっていません。
この人物はいつから登場しているのか、観ながら遡ってみると、真壁修一が出所した直後からです。つまり、そこからずっとその人物は登場しているのですが、その意味合いが大きく変わってきます。
そうなると気になるのは、真壁修一の過去です。冒頭の回想シーンから火事のシーンがありますが、その火事のシーンがいつの出来事で、どのような背景で起きたのかが分かると、さらに話が面白くなりました。
エンディングへの印象
映画冒頭の事件よりも、登場人物は知っていますが、視聴者にとっては初めて明かされる疑問が解けていく過程で段々と面白くなってきたと感じました。そして、この過程を経てエンディングに向かうシーンが、一番印象に残ります。
その場面は、本作に双子が2組登場し、そこで言い放つセリフです。それぞれの双子が抱える問題を重ね合わせることで、双子ならではの苦しみや1人の人格を認めることの難しさなどをセリフですべてを言ってしまっているということで、興ざめするかもしれませんが、事件を解決し、過去に何があったのか、その謎が分かった後に言われたセリフなので、重みがあります。そしてタイトルの「影踏み」とは何かも考えさせられます。
エンディングの最後の、木の下に3人がいるシーンも、良い終わり方として印象に残りました。
その他
登場する俳優がとても豪華です。
主な出演者
- 真壁修一:山崎まさよし
- 安西久子:尾野真千子
- 真壁啓二:北村匠海
- 稲村葉子:中村ゆり
- 吉川聡介:竹原ピストル
- 大室誠:中尾明慶
- 回想の安西久子:藤野涼子
- 栗本三樹男:下條アトム
- 菅原春江:根岸季衣
- 久能次朗:滝藤賢一
- 馬淵昭信:鶴見辰吾
- 真壁直美:大竹しのぶ
横山英夫原作の小説を読んだほうがいいと感じた。


コメントを投稿