相手に心を開くのが苦手な人の心理とは?自己開示のコツを解説

他者になかなか自分の事を話さないなど、心を開くことが苦手な人がいます。
もちろん心を開く相手は選ぶ必要があり、誰にでも簡単に心を開く事が良いというわけではありません。しかし心を開く事ができるようになると、人とより深いつながりを得られるようになります。心を開くことのメリットと注意点をご紹介いたします。

周囲の人に心を開く自己開示

自己開示とは、他者に対して自己に関する情報を伝えることを指します。

自己開示の特徴

自己開示には次のような特徴があります。

相手を知れば知るほど、深い関係になることができる

なぜなら、知らない相手は、敵か味方か分からないので、もしかしたら、自分に攻撃してくるかもしれません。しかし、知っている相手であれば、味方であると分かるし、自分に攻撃してくることはないと分かるからです。

関係性が深まれば深まるほど自己開示を行う

話し手は信頼していない相手に自分のことを中々話したがらないので、関係性が深まれば自分の事をより多く話すようになります。また聞く側にとっても、他の人には話さないような、より個人的な内容になればなるほど、自分が信頼されていると感じるようになります。

自己開示を行わない理由

自己開示を嫌う人の心理には、相手に心を開くことで、何もかも見透かされてしまうと感じて「馬鹿にされたりしないだろうか」「自分の弱みを握られたくない」という気持ちがあります。また、何か相談をするときに「できるだけ人に迷惑をかけたくない・・・」という想いもあります。

自己開示の効果

自己開示には次のような効果があります。

話し手は自分の心を言葉にすることで気持ちが落ち着く

自分のことを話すことで自分の気持ちや思考が整理されて、問題が見えやすくなったり、違う視点からも問題を考えられるようになります。

心を分かち合うことでつながりが得られる

自分の辛い気持ち・苦しい気持ちを周囲に分かってもらえるという面もあります。そしてお互いの心を分かち合う事で「つながり」が得られるのです。

自己開示をするときに注意すること

自己開示には次のような注意点もあります。

自己開示はだれにでもするものではなく信頼した相手に行う

それほど親しい関係になっていない時によりプライベートな内容を自己開示をしても、相手との関係は深まりません。自己開示が大事だからといって重大な話をしても、相手にそのことを受け取ることができないため、なぜそんな話を私にしたのだろうと驚かれるだけで、関係性は深まりません。

本当に話したくないことまで相手に伝える必要はない

自分自身がまだその出来事について向き合うことができない、受け止めることができないことや想いを言葉にできてないことを無理に伝える必要はありません。自分自身でうまく認められていないことを無理に言葉にすると、そこに負の解釈がついてしまいがちです。無理に伝えようとして、余計に落ち込む必要はありません。

他者に心を開くために普段から行うこと

自己開示をスムーズに行うためには普段から自分の心を開きやすい環境を整えることや関係を築く必要があります。
何か辛い事があって相手に心を開くとき、何の面識もない相手にいきなり自分の悩みを話し出すことはできないでしょう。日頃からコミュニケーションを取っていると相談をする土台ができます。そういった意味でも心を開くために、日々コミュニケーションを取って良好な関係を築いておく事は大切です。とはいっても、毎日たくさんの人に過度にコミュニケーションをとる必要はありません。

  • すれ違ったら挨拶をする
  • 小さな事でも「ありがとうございます」「助かりました」などお礼を言う
  • 気が合いそうな人には少し雑談をしてみる

このような小さな事からで構いません。まずは人と簡単なコミュニケーションを取る習慣を作っていき、抵抗を減らしていくようにしましょう。また日々小さなコミュニケーションを続けていくと、その人の人間性も少しずつ見えてきます。すると「弱さを見せても受け入れてくれる人なのか」「信頼できる人なのか」も少しずつ見えてくるのです。

私たちは人とのつながりによって安心を感じます。周囲の人に心を開ける良い関係が築ければ、毎日はもっと穏やかなものになります。

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